しふみんの日記

しふみんの日記です。

人の踊る時は踊れ

本を読んだ感想は本全体を綺麗にまとめなくていいし、気になったところだけを書けばいい。なんなら本を読み終わる前に書いてもいい。そういうことにようやく気づいた。

そこで、「限りある時間の使い方」という本である。

Amazon.co.jp: 限りある時間の使い方 eBook : オリバー・バークマン, 高橋璃子: 本

オブジイヤー2023(僕が読んだタイミング起点)の大賞候補の本だ。

この限りある時間の使い方の「第12章 時間をシェアすると豊かになれる」が印象深かったので、この記事で僕の体験を交えて書きたい。
「第4章 可能性を狭めると、自由になれる」も良かったので、これについては別で書くかもしれない。

GWという大型連休(大型ではない)はとても良いものだ。連休それ自体も良いのだが、何よりも良いのは(自分の)周りも皆休んでいるというのことだ。
他人のツイートをブログに埋め込まない太郎なので埋め込まずに書くと、GWの最中に「若い頃は「GWにわざわざ旅行に行く奴はアホ」と思ってたけど、今はGWこそ旅行に行く。理由は色々あるが大きいのが同僚も客も「皆が仕事を休んでいる」ことが精神衛生上とても良いんだ」というツイートがあった。
僕はこれに激しく頷いてしまった。
連休中は自分も含めて各々がそれぞれの連休デッキで戦っている。それをとても良く感じるんだ。

別の話になるが、今年の3月の曜日配列は日曜と春分の日に挟まれた月曜日があったと思う。会社のチームの人は全員その日に有給を取って4連休にしていた。誰がが「有給を取ります」と言い、その流れで「じゃあ自分も有給を取ります」と皆が有給を取ることになった。
しかし、自分は休まなかった。GWの間の平日2つを有給で繋ぎたかったので有給を温存するためだった。そのため、その日はチームで1人だけ働いた。
当日はとても寂しかった。マジで。ひとりぼっちは寂しいもんな。そりゃそうだよ。
その時休暇の取り方はできるだけ合わせるべきだと感じた。「次同じようなシチュエーションになったら僕も迷わず休みます」と次のデイリーMTGで話した。本心だった。

昨日、劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCEを見た。内容はとても良かった。PSYCHO-PASSはアニメの時も感じていたけれど世界観や演出が格好良すぎるだろう。そしてもちろん花澤香菜さんが演じる常守朱ちゃんも可愛かった。
が、自分が一番良かったと感じたのは、ほぼ満席の劇場で映画を見るという体験だった。地元の映画館はほとんど満席にならないので、久しぶりに満席の劇場で映画を見た。僕が映画館に求めていた体験はこの「満席の劇場で映画を見ると言う体験」だったのかもしれないと痺れた。
上映が終わった後に劇場が明るくなって観客が立ち上がった時の「あ、こんなに観客がいたのか。皆が同じ場所で同じ時間で同じようにPSYCHO-PASSの映画を観ていたんだな」と思った時の何とも言えないポジティブな感情。劇場から出ようとする時に友人同士で来ていた人たちから聞こえる感想の声もまた良かった。

なぜ上でいくつか挙げた例のようなことを僕は思ったのだろうか?
限りある時間の使い方にその答えのようなことが書かれてあった。
以下、引用部は全て「限りある時間の使い方」からの引用。

経済学の言葉を借りれば、サルセドは時間を、通常の「財」として捉えている。つまり、多ければ多いほど価値があるということだ(たとえばお金は、少ないよりもたくさんあったほうがいい)。でも実をいうと、時間は「ネットワーク財」でもある。それを使う人が増えれば増えるほど、その財から自分が得られる利益が増えるような財だ。

確かに「時間は通常の財ではなくネットワーク材である」と考えると辻褄があう。

時間がないよりは、時間があったほうがいい。それはそうかもしれない。でも時間がいくらあったところで、ひとりぼっちではあまり意味がない。

時間は誰かと共有すればするほどその価値が増す。
とすると、人が休むときに休み、人の踊る時は踊ると言うムーブが過ごした時間から受け取る効用が、幸福度が高くなりそうだ。

僕は長らくこれを勘違いしていたのかもしれない。人が多いことを良く感じる時もあるのだ。あまりに人が多くて混雑しすぎているところは昨今のアレコレからよくないかもしれないけど。
人が多いと言うと語弊があるかもしれない。活気が溢れていることの魅力を理解したと言うべきかもしれない。

僕たち(突然の主語拡張)はいつだって時間の効率的な使い方を模索している。そして、それは成功しているとは言い難い。だからこそ「限りある時間の使い方」のようなのタイトルの本を手に取るのだ。
ある程度は一人の時間を確保する必要があるだろう。自己研鑽をする必要があるし、自己研鑽には一人の時間がどうしても必要だからだ。
しかし、その任意の時間術で生み出した時間は積極的にシェアするべきだ。家族だったり、友人だったり、もっと緩い、Twitterの繋がりなどでもいい。なんならただ同じ場所に居ただけの関係でもいい。時間がネットワーク材だとすると時間はシェアするべきで、時間を誰かとシェアすると幸福度が高まるんだ。
実際さ、今日の日記はこの記事を書こうかなと色々考えていた時に、RubyKaigi参加者のグルーヴ感のあるツイート群を見て今までRubyKaigiに参加したことなかったけど自分もRubyKaigiに参加したくなったよ。

流れに乗ることが大事だ。流れに順張りで乗っていけ。 (投資は逆張り派だが。これは今も変わらない)

shifumin.hatenadiary.com

僕は流れに乗って生きていくぞ。
というわけで、全人類(任意の範囲)が今プレイしていると思われるゼルダの伝説ティアーズオブザキングダムを今すぐ買って早くプレイすべきなのではという気持ちが高まっています(オンラインコード版ポチー)