しふみんの日記

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ポケモンユナイトが上手くなる方法

最近はポケモンユナイトにお熱だ。暇があればプレイしている。
ゲーム自体をやり込むのはかなり久しぶりなのだが、ポケモンユナイト、ひいてはMOBAの面白さもさることながら物事の上達の過程を歩んでいることそれ自体が面白い。
その過程で見つけた「僕が考えた最強のポケモンユナイトが上手くなる方法」をこの記事では書きたい。
最初はゲームが上手くなる方法というタイトルにしようと思ったけど、ゲームだと目的語が大きすぎるなと思ってMOBAに変えて、よく考えたらMOBAと言ってもポケモンユナイトしかプレイしたことがないなと思って再度タイトルを変えた。しかし、この記事の内容はポケモンユナイトに限らずゲーム一般の上達にも通ずるものだと思っている。

さて、ポケモンユナイトが上手くなる方法だ。
以下、「ユナイト」と「MOBA」を入り混ぜて書いているが同じものを指していると思ってほしい。

MOBAの上達は試験勉強のアナロジーが分かりやすい。
例えば、ある試験で60点を取ったとする。その後何も復習せず何も勉強せずに続けて同じ問題の試験を受けると点数はどうなるだろうか?恐らく60点だ。連続した2回の試験の間で点数が上がる要素も下がる要素もどちらも全くないからだ。

ユナイトでもこれと同じことが言える。
ある試合で負けたとする。仮にだが、次の試合がその負けた試合と自分も相手もチームの構成が全く同じでさらに自分以外のポケモンの行動も全く同じだとするとする。自分以外が全く同じことを繰り返すことになるその試合は勝てるだろうか?恐らく負けることになる。その理由は自分も同じような行動を取るからだ。
ここの焦点は、「同じ状況が繰り返されるその時果たして自分もまた同じ行動を取ってしまうか」だと思うが、僕は同じ行動を取ってしまうと考える。

MOBAはリアルタイムストラテジー(RTS)なので、都度の判断が高頻度で求められるゲームだ。プレイ中は人が思う以上に脳に負荷が与えられている。脳に負荷が与えられるということは思考に使えるリソースが少なくなるということだ。人は思考リソースが乏しい時易きに流れる。安直な行動に走るのだ。そして安直な行動とは慣れている行動、つまり、いつも取っている、そして結果として負けた試合と同じ行動を取ってしまうのだ。
この例は負けた試合の場合だが、同様に勝った試合も全く同じ状況になる試合に遭遇したら同じ判断と同じ行動をすることになる。そして勝つことになる。こちらは勝つのでそれで良いだろう。
インプットとして試合のある場面の状況と自分の持つ判断基準を取り、アウトプットとしてその状況の行動が出てくる。その行動の積み重ねが試合の結果となる。MOBAを簡単化するとそうなる。
結局、状況が同じで判断基準も同じ、つまりインプットが同じだと出力されるアウトプットは同じになってしまうのだ。同じ状況になったら同じ判断をし同じ行動をする。これ、人の性ね。
試合の結果の積み重ねがそのプレイヤーの勝率に変換されるため、勝率50%のプレイヤーの判断(基準)は期待値勝率50%の判断(基準)でなるべくして勝率50%になっていると言える。

ようやく本題のじゃあどうすんのよという話だが、MOBAが上手くなるためには判断とその結果にあたる行動を変える必要がある。
そのための方法は下記の2つだ。

  1. 勝ちにつながる行動を知る
  2. 自分のプレイを振り返る

1. 勝ちにつながる行動を知る

ユナイトは1試合10分間と短いが全てのMOBAがそうであるように自由度の高いゲームだ。ある試合の行動パターンのバリエーションは無限にある。
試合開始から終了まで一切自陣のファイナルゴールから動かないという行動パターンもあり得るし(もちろん一切勝ちに繋がらない行動)、試合開始後即中央ジャングルを突っ切り相手のジャングルに向かってもいい(いわゆるカウンタージャングル。有効化どうかは自分と相手の中央ポケモンによる)。ここで言いたいのは、勝ちにつながる(可能性のある)行動と勝ちにつながらない(=負けにつながる)があるということだ。

例えば、サンダー戦におけるバッグドア。バックドアは限定された条件でないと負けに直結しやすい行動だ。ある程度以上の勝率のプレイヤーはむやみやたらにバックドアを仕掛けないだろう。それはバックドアがなぜ負けに繋がりやすいか理解しているからだ。
しかし、思い出してほしいのだが、バッグドアが負けに繋がりやすい行動だということは実際のプレイから経験主義的に核心を得たのはなくプレイ外の動画や記事から得た知識である人が多いはずだ。
だってそうだろ?「残り2分を切ったラストスパートの時間帯は獲得するゴールのスコアが2倍になる。サンダー戦は味方に任せて自分は2倍のスコアを獲得するためにゴールを狙う方が勝つための行動じゃないか?サンダー戦は味方が頑張ってくれるさ」””合理的に””そう考える人がいてもおかしくはない。
しかし、実際はバックドアは負けに繋がりやすい。ご存じのとおり、バックドアで得られるスコアは高々100点だが、サンダーを相手チームが倒すと最大500点が取られてしまうからだ。
バックドアに限らず、一見すると理にかなっているように見えるがその実不利になる行動というものがMOBAには結構な数ある。MOBAの罠とも言える。この世界も同じかもしれないが。

つまり、まず第一に正しい知識と勝ちにつながる行動を知ることが必要だ。
どうやって知るか
正しい知識は、ゲームの説明を読んだりUnite-DBで調べましょう。
勝ちにつながる行動は、上手いプレイヤーのYouTubeの動画や配信を見ましょう。
以上だ。

後者について補足する。
誰の動画を見ればいいかという具体的な名前はあげないが、もしあるプレイヤーが自分よりも勝率が高いのであれば、当然そのプレイヤーの判断と行動は自分のそれよりも勝ちにつながる可能性が高い。いや、可能性ではなく実際につながっている。つながっているからこそ勝率の差に表れている。数十試合ならともかく数百試合プレイしているならそのプレイヤーの実力がきっちりと勝率に反映されているだろう。大数の法則だ。

マクロな動きは上手いプレイヤー複数人の動画を見るといい。上手い人はマクロでは大体同じような判断と行動をしている。トートロジーになるがそれこそが勝ちにつながる判断と行動なのだ。
ミクロの動きは自分が使っているポケモンを使っている上手いプレイヤーを見たらいい。そのポケモン特有の知識や判断基準を得られるだろう。
上手いプレイヤーの動画のどこに注目するかだが、それは動画を見ていて自分なら取らないなと思った行動がミソだ。そう思ったということは自分は試合では取っていないが現実として上手いプレイヤーは取っている行動だ。その行動を取るか取らないかが勝率の差に表れている可能性が高い。

さて、ユナイトにおける正しい知識と勝ちにつながる行動が分かったとして次は何をするべきだろうか?
それは自分のプレイを振り返ることだ。

2. 自分のプレイを振り返る

試合に勝てば自分のおかげ、負ければ味方のせい。自己奉仕バイアスは、あるいはセルフ・ハンディキャッピングは試合結果を自分に都合よく解釈させる。もちろん、事実としてそうだった試合もいくつかはあるだろう。しかし、負けた試合で自分は最善のプレイができただろうか?MOBAにおける最善のプレイとは全ての状況において正しい判断と正しい行動を取ることだ。
答えはNoだろう。

10分間とはいえ高頻度で次々に迫り来る状況全てで正しい判断と行動を取ることは至難の業だ。もしかしたら地球上に存在するどんなに上手いプレイヤーにもできないことかもしれない。MOBAで全てのシーンで最善の行動を取るのはその類の幻の理論値だろう。

そして、人は忘れやすい。試合で明らかなミス、負けにつながる判断と行動があったとしてもしっかり確認して認識しないと忘れてしまう。上手くなるためには、この負けにつながる判断と行動を1つずつ勝ちにつながるものへと矯正していく必要がある。

そのためには自分のプレイの振り返りを行う。
まず前提だが、自分のプレイを録画しましょう。自分のプレイを振り返るためには録画することが必須だ。

余談だが、僕はユナイトはiPhoneでプレイしている。そして、プレイを見直すためにYouTubeに限定配信して録画をアーカイブしている。機会があれば、このiPhoneのプレイをMacを経由してYouTubeに配信する方法の記事も書きたいと思う。

今まで散々書いたが、MOBAのプレイ中は思考リソースがかなり奪われる。逆に言うと、プレイをしていないときは脳の思考リソースに余裕がある。余裕があるときに自分のプレイを振り返ると「ここでこの判断と行動はダメだろう」ということがよく見つかる。余裕とは素晴らしい。MOBAでは全ての状況において最善のプレイを行うことは難しいので、1試合で10個以上見つかってもおかしくはない。

見つけたダメな判断と行動をプレイ中に正しい判断と行動ができるように自分を矯正していく必要がある。ここで、””プレイ中に””という部分が肝であり一番難しいところだ。
先に書いたが、思考リソースが乏しいと人は安直な判断と行動に流れてしまう。自分のプレイを見直し振り返った時は「この判断と行動は良くない」と思い正しい判断と行動を考えた上で次の試合からは実践しようと決心したとする。しかし思考リソースに余裕がない実際のプレイ中にその正しい判断と行動を本当に取ることができるだろうか。これが本当に難しい。自分が今までしていなかった判断と行動を取るように矯正する。しかも思考リソースに余裕がない状況で。これは文字から想像するよりはるかに高難度だ。

これを実現するためには正しい判断と行動を言語化する。ここはこうした方が良いと言うことを言語化する。その上で、親の顔より繰り返し見て意識し、実践していくことが必要となる。できれば無意識でできるようになるまで繰り返していく。言語化したものを試合前に見て、そして試合を行い、試合後にできていたかを確認する。その地道な繰り返しでしか正しい判断と行動へ矯正することはできない。
ここでのポイントは、一度に複数のことを矯正しない方がいいということだろう。10個の矯正したい判断と行動があったとしてもその全てを一気に矯正することは難しい。難しいというか無理だ。せいぜい3個、いや1個ごとが限界だろう。1試合につき変えたい行動を1つ意識し試合後にできたかどうかを振り返る。この繰り返しを経て勝ちにつながる判断と行動ができるようになる。

これが、自分のプレイを振り返るということとその意義だ。

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勝ちにつながる行動を理解し、自分のプレイを振り返る。これがポケモンユナイトの上達には重要だ。ある意味では実際にプレイすること自体よりも大事だとも言える。上達するのはプレイ中ではない。プレイを""していない""時間なんだ。
ユナイトが上手くなりたい人は直ちにプレイの時間を減らしてほしい。そしてその浮いた時間で勝ちにつながる行動を理解し、自分のプレイを振り返るんだ。そして、プレイ中の判断を変えろ、行動を変えろ。

それでは、ポケモンユナイトの上達をやっていきましょう。