しふみんの日記

しふみんの日記です。

ほら見て目の前の闇が一斉に明けてく

社会人になって最初に入った会社にいた数年はそれ以前の人生では体験したことのないつらさに襲われていた。
だが当時一番の問題だと感じていたことは、つらさそのものよりもこのつらさが人生から来るものなのか、働くことから来るものなのか、この会社から来るものなのかの見極めができていないことだった。

最初の「人生から来るもの」を「社会人になったことから来るもの」に置き換えると、社会人になったのも(フルタイムで)働き始めたのも会社に入社したのも全てが初見の出来事であったため相対的な比較ができなかった。決め打ちでの判断は危険だと感じ、せめて何かアクションを起こすにしても判断材料が欲しいなと思っていた。会社が合っていないなら辞めたらいいし、そうではなくて社会人であることあるいは働くことがそもそもつらいものであるのであれば耐える方法を模索するべきだと思っていたので、その見極めを行いたかった。

そこで僕が取った行動は、つらみを発していた同年代の社会人になったオタクたちと話すことだった。友人やTwitterのフォロワーたちだ。当時は関西に住んでいたので地元の人たちとは休日に普通に会い、関東の人たちとは当時しばしば別件で東京に行っていたのでその際についでに時間を作って会うようにした。つまるところサシオフをたくさんした。

サシオフで同年代のオタクたちと人生の話をして感じたのは、そのほぼ全員が「人生はつらいことが多いと感じるけれどもそれでも耐えてやっていきましょう」というスタンスであるということだった。対して、自分が感じていた人生のつらさは「こんなことを繰り返していたら、心が壊れて人間ではなくなってしまう」タイプのものだったので、サシオフをするたびにこの2つは完全に別の種類のつらさではないかという違和感が増していった。

そしてある決定的な会合を迎えた。それは初めての同業種で働いているフォロワーとのサシオフだった。ビールフェス会場で会ったのでビールを飲みながら仕事や趣味の話をしたのだけど、その中で「この仕事は続けられそうですか?」という質問したことを覚えている。その質問に対して自分が期待していたものではないポジティブな回答が彼から返ってきた時、ついに前述の違和感が確信に変わり、そしてある意味では諦めを受け入れた。

そのサシオフの半年後に僕は転職先を決めずに最初の会社を辞めた。

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#Love feat. Ann, gaku