しふみんの日記

しふみんの日記です。

コスパについて考える5 賃貸物件における民度ボーナス

今日は賃貸物件の家賃の数字上に現れない(負の)民度ボーナスについての仮説を書きたい。

まず結論から。「その地域の同種同レベルの賃貸物件で家賃が最安の物件は極端に民度が低く、またその民度の低さは家賃の金額に折り込まれていない。つまりパフォーマンスが低い割にはコストの低下が見受けられずコスパが悪いので避けた方がいい」だ。家賃が安い物件の民度が低いのは何となく想像ができると思うので、この記事で僕が一番言いたいことは「その民度の低さは割引という形で家賃に折り込まれていない」ということになる。

理由はこうだ。その地域の同種同レベルの物件のうち家賃が最安の物件が候補に入る人間は物件選択条件における家賃の優先順位が高いはずだ。そして、よほどの身の程知らずの人間以外は家賃を優先する場合は他の条件は妥協できる範囲で妥協して家賃を下げることをするはず。例えば、「ユニットバス可」のようにね。ここで問題なのは物件情報サイトの情報と内見からはその物件の民度についての情報が得られづらいということだ。例えば、昼と夜の別々の時間帯の見学を行ったり、共有スペースを念入りにチェックしたりと一手間かけないことには入居前に民度について情報を得ることは難しい。つまり、引越しを考えていた人間が仮にその物件に入居を決定したしても、そこまでの過程で民度については全くの考慮に入っていないのである。そして、このことはその民度が低かろうが高かろうが関係なく物件に入居申し込みが入るので、物件オーナー側も民度の高低によって家賃を上下するインセンティブが全くないことを意味する。

さて、ここからは物件に入居後について考える。仮に、人間は0-100の民度*1を取り、例えば民度30の人間は民度30の振る舞いを行い、マイナス10した民度20以上の物件の住居には耐えられるとする。そして物件の民度は入居している住人の民度値の平均値とする。ここで、民度30のAさん、民度40のBさん、民度50のCさんが住んでいるマンションを考える。平均民度は40なので、Cさんはこの物件の民度にギリギリ耐えられている状況だ。

新たに入居した人間がいるとして、その人が

  • 民度に全然何も感じない場合(民度20)
    • -> そのまま残る
  • 民度に何とか耐えれられる場合(民度45くらい?)
    • -> そのまま残る。契約更新時に引っ越すかもしれない
  • 民度に耐えられない場合(民度60)
    • ->耐えられないので近い内に引越す

つまりこのモデルで考えると、その物件の民度に耐えられない民度の高い人間は早々と出ていってしまい、民度の低い""本物""の人間だけが残ってしまう。かくして民度の低下がさらに進むのである。

このように賃貸物件の民度には上方硬直性があるので民度の低い物件は低い状態が長く維持され、また民度の低さは入居前に見抜きづらく、そしてここが一番大事だが、その民度の低さが家賃の金額に折り込まれていないのである。そういうわけで、最初に結論に書いたとおり「その地域の同種同レベルの賃貸物件で家賃が最安の物件は極端に民度が低く、その民度の低さ家賃に折り込まれていない」のでコスパが悪いと考えたのだ。

*1:高い方が民度が高い